緊急提言
国際的に評価の高い日本の医療は、崩壊のまっただ中にあります。そして、医療崩壊は、日本社会に様々な悪影響を及ぼします。医療現場が疲弊す
る一方で、医療制度の矛盾は、長年放置されてきました。日本の医療は直ちに修復されなければなりません。全国医師連盟は、ここに持続可能な医療
体制を実現するための緊急提言を発表します。
1.医療費を先進国並みに増額し、医療を大幅な雇用創出の場にすべきです。保険診療の診療報酬は、医療関連職の技術を含め人的資源にかかる
費用を重視して、緻密なコストの積み上げで決定することと、その過程を透明化することが大切です。
2.医療の需要は、現場の対応能力の限界をはるかに超えています。現場の医師がこれ以上疲弊しないために、国はこの問題を直視し、急性期医療
機関への受診を適正化するなど、医療の需要を制限する緊急避難的な施策を真剣に検討するべきです。
3.医療従事者が過剰労働で医療を支えている現状では、医療の安全は守られません。国と医療機関の開設者は、病床あたりの勤務医師数を大幅に
増員するよう努力し、労働環境の適法化に真剣に取り組む必要があります。
4.医師の計画配置は、過酷な労働環境が放置されたままでは不可能です。このような医療の現場に医師を強制的に配置することは、医師を消耗させ
、結果的に医師の診療能力の低下を、ひいては医療供給の減少をまねきます。
5.医療の場で不幸な事態が起こったとき、捜査機関の介入に先立ち、刑事手続に付すことの相当性を検討する調査委員会の設置が必要です。また
、医療事故補償基金を創設し、患者(家族)救済を図る必要があります。
全国医師連盟の緊急提言は、逼迫した医療現場からの切実な訴えです。医療崩壊は、旧来の方法では解決できず、緊急に抜本的な対策をとらなけ
ればなりません。
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